精進料理
日本には古くから「精進料理」という菜食の食文化があります。
精進料理=菜食主義としてしまうのは、いささか強引な点もありますが、類似点も多々ありますので、ここでは精進料理についてお話をさせて頂きます。
精進料理は元々仏教の教えによる殺生の禁止を基本として生まれた料理です。
鎌倉時代の仏教が肉食の厳格な禁止を取りやめた後は、寺での修行に用いられるようになりました。
精進料理は、タンパク質の豊富な大豆や大豆の加工品、木の実、きのこ類、山菜を中心とした料理で、経験則から生まれた栄養に対する考えも含まれています。
現在の日本では、健康ブームから生まれた菜食主義と精進料理を近いものとしてとらえる傾向がありますが、元々の精進料理の理念としては、「より高い精神性を獲得する(=精進する)ために、菜食を主体とした食事をとる」という精神性を重視した修行の一環として生まれたものです。
この点においては、健康の為の菜食主義というよりは宗教・道徳から生まれた菜食主義に近いといえます。
この様な歴史を持つ精進料理ですが、その健康的なイメージもあり、懐石料理などにも影響を与えています。